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注目映画紹介:「TAP-THE LAST SHOW-」水谷豊の初監督作 ショービズ界の光と影…圧巻のタップダンスに酔う

映画「TAP -THE LAST SHOW-」のメインビジュアル (C)2017 TAP Film Partners

映画「TAP -THE LAST SHOW-」のメインビジュアル (C)2017 TAP Film Partners

 水谷豊さんが40年前から温めた構想を初監督で映画化し自ら主演した「TAP-THE LAST SHOW-」が、17日からTOHOシネマズシャンテ(東京都千代田区)ほかで公開される。人生の成功と挫折を経験した初老のタップダンサーと若いタップダンサーたちが夢を追う人間ドラマを、圧巻のショーと共に描いている。水谷さん扮(ふん)する元天才タップダンサーが悩める若手に人生を説くシーンには、大人の深みと若者の熱さ、ショービズの光と影が交差して胸に迫るものがある。

 天才タップダンサーの渡真二郎(水谷さん)は、30年前に大けがをして引退し、酒に溺れ自堕落な日々を送っていた。ある日、旧知の劇場主・毛利喜一郎(岸部一徳さん)から、劇場「THE TOPS」の最後の演出を頼まれる。しぶしぶオーディションの審査に参加。そこで若いMAKOTO(清水夏生さん)のパワフルなタップの音を聞き、渡の中で止まった時間が再び動き出し……という展開。

 水谷さんは「相棒」の杉下右京とはうって変わってハードボイルドな役柄で魅了する。表舞台から降り、影を引きずりながら、ステッキを片手にMAKOTOたちをビシビシとしごく鬼の顔から始まり、若いダンサーの中に自分を見いだして、優しさや弱さも見せていく。

 師弟2人が並んで心を開き合う場面では、どん底を経験した人生の先輩としてのせりふに胸を打たれる。夢が潰(つい)えた渡と、時代の移り変わりで閉館を余儀なくなされた毛利が、最後の花火を打ち上げようと集めた若手ダンサーたち。時代から去る者と次代を作る者の人間ドラマが深く刻まれる。

 20代のころにブロードウェーのショーに感動し、いつかタップダンスをモチーフにした青春物語を描いてみたいと思っていたという水谷さん。エンターテインメントへの思いを込め、クライマックスのショー場面に24分間も掛けた。リズミカルでパワフルな靴の音が鳴り響く、圧巻のパフォーマンスに酔わされる。

 軸となる5人のダンサー役には、4カ月間に及ぶオーディションで探し出した本物のダンサーを起用。タップダンスの振り付けは、北野武監督の「座頭市」(2003年)の振り付けで知られる、日本タップダンス界を牽引(けんいん)するHIDEBOHさん。本人もコミカルな老ダンサー役で顔を出している。日本トップのタップダンサーたちが、バチバチと火花を散らしてライバルを演じ、躍動感あふれるダンスで圧倒する。共演は北乃きいさん、六平直政さん、前田美波里さんら。小野了さん、山中崇史さん、六角精児さんら「相棒」の現・元キャストがどこで顔を出すのかも見ものだ。撮影監督は会田正裕さん。(キョーコ/フリーライター)

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